TMFF映画祭で評価コメントをいただきました。
許可をいただき日本語訳を転載します。
時には友情が命を奪うこともある… 「DEAD OR DIE」は、2人の殺し屋のちょっと変わった友情から始まる、非常によくできた短編映画だ。峯岸パイン監督は、この2人のキャラクターを使って、誠実さと真実が常に日常の妥協点に左右される人間関係の妥協点を掘り下げていく。その結果、アクション・ミステリーというよりも、ドラマのような作品になっている。同様に、この物語は必ずしも物語の糸の複雑さに焦点を当てるのではなく、予測不可能な行動や、神を演じることに興味を持つ目に見えない「ボス」の命令によって絶えず形作られる登場人物の心理に焦点を当てています。主人公たちは、自分たちの道徳性や人間の構造が試される境界線上の状況に直面し、善悪が従来の原則では定義されない不確かな場所に自分たちを置きます。その結果、緊張感は内面で消費され、言葉や身振り手振りは常に不確かな状態で倍加される。
上司から同僚を殺せと命じられたとき、トオルはどうするのか。不道徳な仕事の要求に自分の存在が導かれたとき、道徳や自責の念はどのような役割を果たすのだろうか。そして母親の命がかかっている限り、トオルの行為はどれほど許されないこととして断罪されるのか。
疑心暗鬼の雰囲気、自分たちの行為の正当性に対する永遠の無言の疑問、このような雰囲気は、峯岸パイン監督が、複雑で楕円形の二人の主人公を通して構築したものです。プロジェクト全体に蔓延する陰湿なスリルは、確固とした成熟したヴィジョンによって導かれており、登場人物たちが個人的な真実を探し求める幻想的な内面の闇を反映した毎晩の宇宙の中で繰り広げられます。プロジェクトの倫理観はスリラーのような美学に支えられているが、テンポの良い物語と心理的な内容は観客を誘惑するメリットがあり、観客は二人の登場人物に最後の贖罪の公式を精神的に提供するように誘われる。
DEAD OR DIEは、説教的になりがちなこの種のテーマの中で、それを採用することなく、優れた巧みな短編映画に見事に昇華させている。次はこの短編映画と同じぐらい強烈なインパクトを残す長編作品をぜひ見てみたい。